Open Babelは、主に化学構造のファイルフォーマットを変換するためのフリーソフトです。GaussianGAMESSはもちろん、NWChemMOPACChemDrawなどの独自フォーマットまで約110種類以上のファイルの読み込み、書き込み、変換に対応しています。使い方はユーザー次第で活用方法が異なると思います。
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今回は、Open Babelの入手方法と使い方のアイディアについて紹介します。例えば、GAMESSのOutputファイルから最適化構造を抜き出す作業や、MOPAC内部座標形式への変換が楽に行えるので、是非試してみてください。

Open Babelの入手方法

Open BabelのメインページからDownloadボタンをクリックし、開いたページの各OSに対応したソフトをダウンロードします。Macユーザーはコンパイルが必要なので、面倒な場合はWindows版をダウンロードしてEasyWineで動かすと簡単です。ここでは、すぐに利用できるGUI版をダウンロードしてみましょう。
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Windows版のVer.2.4.1は、少し不具合があるようなのでVer.2.3.2をダウンロードすることをおすすめします。一度起動してみてエラーが出るようでした古いバージョンを試してみてください。
Open Babel Ver.2.3.2
その他のバージョン
https://sourceforge.net/projects/openbabel/files/openbabel

あとは、ダウンロードしたファイルをインストールするだけです。インストーラーの指示に従えば簡単だと思います


Open Babelの使い方は?

インストールした実行ファイルを開くとメイン画面が表示されます。設定ボタンが色々ありますが、使い方は非常にシンプルです。真ん中のごちゃごちゃしたチェックボックスや空欄は、主に変換後のファイルに追加・削除する項目に関するオプションです。アドバンス用なので基本的に使用しなくてもOKです。
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ここでは、GAMESS構造最適化のOutputファイルから構造最適化後のCartesian座標を抜き出しInputファイルに変換する方法を紹介します。これまでは、Outputファイルを開き「LOCATED」でキーワード検索して探していましたがこの手間が省けます。

1) 赤枠①で変換したい化学構造のファイル形式を選択し、赤枠②でファイルを開きます。ちなみに、ファイルを画面にドロップしてファイル形式を選択しなくても問題ありません。ファイルを読み込むとファイルの内容が表示されます。

2) 次に赤枠③で変換したいファイル形式を選択します。今回は、GAMESSのOutput形式からInput形式への変換なのでそのように選択します。あとは、赤枠④の「CONVERT」ボタンをクリックすればOKです。
ちなみに、GAMESS形式はGAMESS(US)だけでなくFirefly(PC GAMESS)のOutputファイルでも同様に扱えます。

3) 赤枠⑤に最適化計算後のCartesian座標が無事表示されたと思います。もし、変換後のファイルを保存したい場合は、赤枠⑥のOutput below onlyのチェックを外して、保存するファイル名とディレクトリを指定した後に「CONVERT」ボタンを押せばOKです。
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ちなみに、Display in Firefoxのチェックマークを入れると上図のようにFirefoxで2D形式の構造式が確認できます。

例えば、「部分構造最適化をしてみよう」で紹介したMOPACの内部座標形式(COORD=ZMTMPC)もMOLファイルから下記のように簡単に変換できます。変換前のファイルはプログラムが自動で判別してくれますが、変換したいファイル形式は必ず指定する必要があるので忘れないでください。
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おわりに

Avogadroは、Open Babelのソースコードを内蔵しているのでほぼ同様のファイル変換ができます。しかし、Firefly(PC GAMESS)のOutputファイルを読み込もうとするとクラッシュしてしまうので、このような場合は代替手段としてOpen Babelをインストールしておくと便利です。
GAMESSで毎回、最適化構造を抜き出すのに悩まされていた方には便利なツールだと思います。また、各種データベース上にあるファイルが、使用したいファイルフォーマットと異なる場合には、非常に重宝するので是非一度試してみてください。

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