今回は、Macユーザー向けに計算化学環境の整え方を紹介します。
ここで紹介する、『Avogadro』と『MacMolPlt』はWindows環境でも使えます。今後、もう少し難しい計算や結果の可視化をしたい時に便利なソフトですので、Windowsユーザーも導入しておくと良いでしょう。
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詳しい入手と使い方についてはMac, Windows両方に対応させた形で今後紹介していきます。

 

■ Macに最低必要な3つのソフト

Firefly(PC GAMESS)

Macへの導入も、Firefly(PC GAMESS) の入手とインストール方法 ~その①~で紹介した手順と同じです。Mac用に書き直した手順はここを参考にしてみてください。

Firefly version 8.2.0は、Mac OS X Leopard(10.5)以前のOSと互換性がないので使用できません。
ダウンロード前にお使いのOSをもう一度確認してください。どうしても古いMac OSで計算化学環境を整えたい場合は、Firefly(PC GAMESS)ではなくGAMESS(US)を導入する手があります。GAMESS(US)の実行方法はこちらを参照してください。

Avogadro
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3Dで分子モデルを作成・表示できるフリーソフト。
GAMESS(Firefly, US, UK)、GaussianMOPACなどの計算化学ソフトのインプットファイルの作成、一部の計算化学ソフトのアウトプットの読み込みが可能です。残念ながら、Firefly(PC GAMESS)のアウトプットの読み込みには対応していません(GAMESS(US)は可)。
 

wxMacMolPlt
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Avogadro 同様、3Dで分子モデルを作成・表示できるフリーソフト。
wxMacMolPltは、Gamess(US)、Firefly(PC GAMESS)両方のインプットファイルの作成、アウトプットの読み込みが可能です。Avogadroと違い、Firefly(PC GAMESS)のアウトプットの読み込みに対応しています。
上級者向けにも便利な機能を備えているソフトです。
 

■ 3つのソフトの使い分け方は?

大まかな計算の流れは以下の通りです。

1) Avogadro又は、 MacMolPltでInputファイルを作成
2) Firefly(PC GAMESS)の実行ソフトで計算
3) MacMolPltでOutputファイルを可視化


MacMolPltとFirefly(PC GAMESS)の組み合わせだけでも一連の計算は可能です。

しかし、Avogadroは2つ以上の分子のインプットファイルを作成する際に便利な機能があるので、今後状況に応じて使い分けていくと良いでしょう。
MacMolPlt とAvogadroの実用例は今後紹介していきます。

また、直接3Dで分子モデルを組むのが難しいという方は、2Dの分子描画ソフト(Molvewなど)で書いたものを読み込ませると良いでしょう。両ソフトともMOLファイル(拡張子.mol)の読み込みに対応しています。


■ おわりに

今回、Macユーザー向けに量子化学計算に最低必要な3つのソフトを紹介しました。Macで無償利用できるFirefly用のGUIは他にもたくさんありますが、私が色々使用した感じだとこの2つの使い分けがベストだと思います。
WindowsユーザーもAvogadroとMacMolPltは、MoCalc2012と併用していくと便利なので導入することをおすすめします。
次回から、Mac, Windows両方に対応させた形でAvogadroとMacMolPltの紹介をしていきます。

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